入職後に後悔しないための薬剤師の求人票の見極め方

薬剤師にとって条件の良い求人票とはどのような求人票でしょうか?ネットで検索して出てくる求人票の中には、高年収で残業も少なく土日休みなど一見魅力的な求人もあります。
しかし、実は求人票にはあいまいな表現や誤解を招きやすい表現も多いのです。そのため、求人票に記載されている情報を鵜呑みにして転職先を決めてしまうと、実際は「話が違う」ということも起こります。
そこで、薬剤師の転職支援をしている立場から、求人票をチェックする際に確認しておくべきポイントを紹介します。
①「週休2日」と「完全週休2日」の違い
完全週休2日は、「毎週2日の休日があること」ですが、週休2日とは、「月に1回以上必ず週2日の休日があること」であり、毎週欠かさず2日間の休みが取れるわけではないのです。週休2日のなかでも祝祭日を含むか含まないかのパターンもあるので、細かな確認をする必要があります。この表記の違いを理解していると、1ヶ月の勤務状況が想像でき、ご自身の希望する働き方の相違もなくなります。
②「社会保険あり」と「社会保険完備」の違い
社会保険には、雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険の4つがあります。「社会保険完備」は、すべての保険に加入できる場合を意味します。「各種保険完備」と記載することもあります。「社会保険あり」ですと、この4つの保険のいずれかに入ることができる場合に表記しています。
③「交通費支給」と「交通費全額支給」の違い
この2つも意味が異なります。「交通費全額支給」は、通勤のための定期代などが<全額>支払われますが、「交通費支給」の場合、その企業によって月単位・日単位での上限が設定されている場合が多いです。全額支給されるだろうと思い込んでいると、実際支給される額に上限が合ったなど注意が必要です。
④年末年始休みが実は有休消化になっていた
年末年始は休みだと聞いていたので特別休暇扱いだと思っていたが、実際は有休消化だったといのも実際にあったケースです。多くの薬局は特別休暇になり、有休消化となるケースは少ないのですが、確認しておいて損はないですね。休みの取り扱いについても相違が起こるポイントになります。
⑤有給休暇の規定がなかった
有給休暇は、給料を減らされることなく仕事を休むことができる制度で、労働基準法によって定められた労働者の権利です。この有給休暇は発生から2年まで繰り越せて、2年で消滅してしまいます。平等にある権利であるため、繁忙期での時季変更以外は有休取得の申請があれば取得できるものです。最近はあまり聞きませんが、有給休暇の制度はない、就業規則でとれる人に制限があるなど法律に反した規則を定めることはできません。そういったことを言われた際は、転職先の候補から外したほうがいいかもしれません。
その他の求人票のチェックポイント
以上の5つのポイントは、求人票をチェックする際に間違えやすいものになります。ほかにも、求人票にある「うたい文句」にも注意が必要です。「感動、夢、成長、アットホーム」など業務に関連ない言葉が並び、実際の業務が想像できない求人は避けた方がいいでしょう。
また、調剤薬局では若くして管理薬剤師などに昇進・昇格できるところもありますが、実務経験が少ないまま管理薬剤師を任されても疲弊してしまいます。若手や新卒に対して高額な給与を提示しているところは、その後の給与の伸びが少ない場合も多いので確認が必要です。
求人票をチェックする際に、以上に挙げたポイントを理解しておくと、転職時のミスマッチは防ぎやすくなります。また、実際に現場見学や面接をして見極めることも大切です。
求人票だけではない転職の落とし穴…。薬剤師の転職コンサルタント活用が有効
しかし、求人票や転職時にミスマッチを起こしかねない落とし穴は数多く存在します。企業や医療機関の経営上機微に触れる情報など、重要な情報はそもそも求人票に記載されていないことも多いです。
そのため、一人ではなかなか判断できなかったり、情報収集しきれなかったりすることもあると思います。その際は、薬剤師の転職支援のコンサルタントに相談するのも一つの方法です。当社では、求人票に記載していない情報を独自のネットワークで調査しており、相談いただいた方に個別にお伝えしています。
また、相談のメリットとして、転職時の条件交渉や、入職前の条件確認などでは、第三者の視点が入ることで求職者が不利にならないように転職できるということもあります。
薬剤師で転職をお考えの方は、当社まで一度ご相談ください。あなたの納得のいく転職のため、転職支援のプロとして最適なサポートをさせていただきます。