薬剤師の派遣ってどんな働き方?8つの”Q”から徹底解剖! – 薬プレッソ

薬剤師の派遣ってどんな働き方?8つの”Q”から徹底解剖!

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最近増えてきていると言われる、薬剤師の「派遣」。
職場で残業に追われる中、定時でさっと上がる派遣薬剤師がうらやましい…この記事を読んでいる方の中には、そんなことを考えたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
「定時で帰れる上に、しかも高収入」———とも言われる派遣ですが、実際のところはどうなのでしょうか?
気になる薬剤師の「派遣」が一体どういう働き方なのか、そのメリットやデメリット、気になる時給相場などを8つの”Q”とその答えから徹底解剖していきたいと思います!

 

Q1.薬剤師が派遣で働くメリットは?

A1.「時給が高い」「働き方に融通が利く」「さまざまな職場を経験できる」など、たくさんのメリットがあります。

①時給が高い

派遣の一番の魅力といえば、やはり「給与の高さ」です。
薬局の雇用形態別の給与を見てみると、パートが時給2,000円~2,500円程度であることに対し、派遣は3,000~3,500円と、高時給で募集していることが多いです。(※表参照)
年収に換算すると正社員を超えるケースもあります。実際に各雇用形態の時給相場と年収相場を比較してみると、以下のようになります。

休日の日数次第で多少変動するものの、高時給の職場で働き続ければ正社員より高い年収を得られる可能性もある。それが派遣薬剤師として働くメリットです。
また、パートより時給が高いため、表の年収相場で比較してみると、派遣の年収はパートを大きく上回り、最大192万円も年収が高い計算となります。

②働き方に融通が利く

「働き方に融通が利く」のも派遣の大きなメリットです。
派遣は基本的に一定期間、人手が足りない期間を補うために雇用されるので、勤務日や勤務時間の融通が利きやすいのが特徴です。
正社員は原則週5日フルタイムですし、パートでもいざ働きだすと休日を取りづらい場合があります。
その点、派遣は最初から希望に応じて働けるので、週3日だけの勤務や16時までの勤務、夜間だけ勤務するといった働き方も可能です。
また、正社員やパートはいざ働いてみると契約時とは異なる時間での勤務を課されるケースも存在しますが、派遣の場合は派遣会社と雇用契約を結んでいるため、契約時間が守られないということはありません。
契約時間以外は勤務できない場合や、プライベートの時間を確保したい場合、派遣は働きやすい雇用形態と言えるでしょう。

③残業がない

上記の通り、契約時に決めた通りの勤務時間で働くため、基本的に残業はありません。正社員やパートとして働く場合、勤務先によっては毎日残業となってしまうケースもあります。特に、薬局で働く人は残業時間が多い傾向があり、過去に薬剤師転職ドットコムで実施したアンケートでは、薬局で働く薬剤師さんのうち、「残業は月に10時間以上」と答えた方が全体の27.9%にもおよびます。
参考:みんなの残業、一斉調査!アンケート結果から見えた、薬剤師の残業の真実とは①【残業時間編】

このように、残業をすることも多い薬剤師さんにとって、残業がなく体力的にも辛くないというのは大きなメリットではないでしょうか。
基本的に残業はないとはいえ、依頼された場合に自分の意志で残業することは可能です。残業代ももちろん支給されるため、余裕がある方は残業を引き受けることでさらにお金を稼ぐことも可能です。

④その他

そのほか、派遣にはさまざまな科目、処方内容、職場を経験できるというメリットもあります。
上司や同僚、システムは職場によって異なるので、多くの職場を体験することは貴重な経験となるでしょう。
さまざまな職場を経験できるとともに、人間関係においてあまり深い付き合いを要求されないことも派遣の特徴です。
人間関係に悩むことの多い薬剤師さんにとっては、これもメリットの一つと言えるでしょう。

Q1まとめ:
希望する時間だけ働けるので残業がなく、時給は高いのが派遣のメリット

派遣として働けば、高い時給で希望する時間だけ働くことができ、残業からも解放され、人間関係に悩むことも少なくなります。
こう書くとメリットだらけに感じるかもしれませんが、派遣で働くことにはそれなりのデメリットも存在します。
次のQでは、そのデメリットにどういうものがあるのかお答えします。

Q2.薬剤師が派遣で働くデメリットは?

A2.薬剤師の派遣勤務にはメリットもありますが、「勤務期間が限定される」「キャリアアップができない」などのデメリットもあります。

①契約期間が限定される

派遣は多くが1カ月~3カ月程度の短期契約であり、更新しない限り契約期間終了と同時に勤務が終了します。
契約期間は最長で3年まで延長できることになっていますが、現実には1年以内に終了することが多いです。
派遣薬剤師は薬局の人手不足を解消するために雇われるので、社員やパートが増えて人手不足が解消されたときや、処方箋の数が少ない閑散期などは契約し続ける理由がなくなってしまうのです。
また、最長で3年間しか同じ職場で勤務できないため、気に入った職場が見つかり契約が続いた場合でも、3年で契約終了となります。
その後も引き続き派遣として勤務する場合は別の場所で勤務することになり、勤務先が変わるたびに覚えることも変わるため、その環境の変化が負担となることもあるでしょう。

②管理薬剤師・マネジメントはできない

派遣時の業務内容は薬のピッキングや簡単な服薬指導が中心です。
そのため、多くの職場を経験することはできますが、薬剤師としてキャリアアップすることはできません。
管理薬剤師を目指している方や、マネジメント・店舗運営などに関わりキャリアアップしたいという方は、派遣ではなく、正社員として働くようにしましょう。

③勤務地が選べない

基本的に希望の条件に合った求人を紹介してもらえるものの、求人数が少ない時期など、場合によっては勤務地が若干遠方になってしまうことがあります。
また、契約ごとに勤務地が変わるため、最初は条件に合う場所で働けたとしても、次の職場は遠くなってしまう可能性もあります。派遣として働く場合、勤務地が希望通りのところにならない可能性があることも考慮しておく必要があります。

④患者さんとの関係構築が難しい

また、短期間で勤務先を移動するので、患者さんと親しくなる時間がなく、コミュニケーションが取りづらくなることもデメリットと言えるでしょう。
期間が限られているため、顔や容態を覚えて話しかけたり気遣ったりすることは難しく、同じ薬局に継続して1年以上在籍していることが条件となる「かかりつけ薬剤師」となることもほぼできません。
短期間で割り切って働けることは魅力ですが、患者さん一人ひとりに寄り添いサポートをしていくには、派遣という働き方では難しいでしょう。

⑤その他

他にも、派遣には以下のようなデメリットがあります。
● 閑散期(夏場)は求人が少なくなりがち
● 忙しい薬局に派遣されることが多い
● 正社員と違って退職金や賞与がない
派遣は忙しい薬局で需要があるため、忙しい時期、忙しい場所で働くことが多いです。
また、正社員ではないため、賞与や退職金などはありません。
この辺りも人によってはデメリットと感じるでしょう。

Q2まとめ:
派遣は勤務期間が限られており、条件次第で勤務地が選べない、かかりつけ薬剤師になれないなどのデメリットがある

派遣には上記のようなデメリットもあります。
メリットだけに惑わされず、デメリットもしっかり理解した上で、自分に合った働き方か判断するようにしましょう。
デメリットが気にならないのであれば派遣は魅力的な選択肢ですが、条件面についてはどうなのでしょうか?
次のQでは、気になる薬剤師の派遣事情についてお答えします。

Q3.派遣でも○○はある? 勘違いされやすい薬剤師派遣事情

Q3-1.派遣の時給が高いのはなぜ?

A3-1.「高い給料を払ってでも人が欲しい」という人手不足の薬局に臨時で雇われるためです。

社員やパートの人数が少ない、多忙などで人手不足。でも人が集まらないという薬局が、高い給料を払ってでも人を雇いたいときに利用するのが派遣薬剤師。
だから派遣は時給が高いのです。
また、派遣は正社員と異なり賞与・昇給がなく、勤務期間も決まっているため、その代わりとして元々の時給が高いという事情もあります。ですので、トータルで考えると必ずしも正社員より給料が高いとは限りません。
給与面で派遣か正社員か迷っている方は、この辺りも含めて検討した方が良いでしょう。

ちなみに、派遣は忙しい職場が多いというのは事実ですが、人手が少ない地方などでは、忙しくなくても高給というケースも存在します。
全体的に、都市部よりも地方の方が給料も良いため、短期間でたくさん稼ぎたいのであれば、地方へ行くという選択肢をとるのも良いでしょう。

Q3-2.派遣でも福利厚生を受けられる?

A3-2.福利厚生は登録している派遣会社のものが適用されるので、派遣会社の規定に準じて受けることができます。

有給休暇や育休・産休が取得できる派遣会社も多く、スポーツクラブの割引や優待等のサービスが受けられるところもあります。
受けられる福利厚生は派遣会社によって異なりますので、派遣会社に登録する際は福利厚生についても確認しておくと良いでしょう。

ちなみに、メディウェルでは以下のような福利厚生を用意しています。
● 社会保険・雇用保険・労災保険
● 有給休暇
● 産前産後休暇・育児休暇・介護休暇
● 研修サポート
● 薬剤師賠償責任保険
● 定期健康診断
● ストレスチェック
● 年末調整
● 保養施設・レジャー施設
● スポーツ施設・各種イベント
社会保険や各種休暇に加え、研修サポートや薬剤師賠償責任保険なども完備しており、派遣薬剤師の方が不安を感じることなく働ける体制を整えています。

Q3-3.派遣切りにあうことはある?

A3-3.契約期間中に契約が突然終了することは基本的にありません。

契約期間終了後に契約が更新されない可能性はありますが、その場合にはちゃんと次の職場を紹介してもらえます。
派遣社員はそもそも「緊急の人手不足を補う」ために採用されるため、正社員が採用でき、人員が充足すれば不要となります。
そのため、契約期間を満了すれば更新されないことも多いです。
ですが、世間一般のイメージにあるような、契約期間中に契約を突然打ち切られる「派遣切り」は基本的にありません。また、契約期間終了後に契約が更新されない場合は、派遣会社に次の職場を紹介してもらえます。
薬剤師は現状人手不足であるため、希望条件が特殊でない限り、仕事がなくなって困るということはまずないでしょう。

Q3-4.正社員登用はある?

A3-4.派遣勤務中に声がかかり正社員登用される可能性はあります。

しかし、それには派遣期間中に仕事ができる人材であると思ってもらう必要があるため、勤務態度やスキルなどが重要です。
また、通常の派遣では正社員登用される可能性は低いです。
派遣として働きながら正社員を目指したい方は、一定期間派遣として勤務した後に正社員として採用されるチャンスがある「紹介予定派遣」などを検討すると良いでしょう。

Q3まとめ:派遣でも福利厚生は受けられる。派遣切りを心配する必要もなし

勘違いされがちですが、高給なのは人手不足のためであり、派遣でも福利厚生はしっかりあります。
派遣切りについても、薬剤師の場合は心配する必要はまずありません。派遣を目指す方は安心してくださいね。
次のQでは、派遣が他の働き方とどう違うのかお答えします。

Q4.薬剤師の正社員と派遣とパートの違いは?

A4.正社員と派遣とパートでは、雇用期間や昇給の有無、求められる業務経験などが異なります。

違いを踏まえ、自分に合った働き方を目指すのが良いでしょう。どのような違いがあるのか、一覧にすると以下のようになります。

①長期雇用

正社員とパートが長期雇用であるのに対し、派遣は短期の雇用となります。
この期間については、Q1やQ2でご紹介したように、デメリットになる場合もありますがメリットになる場合もあります。
同じ職場で長く安定したい人にとってはデメリットに、さまざまな職場で経験を積みたい人にとってはメリットになるでしょう。

②昇給

昇給については、正社員以外は「▲(ほぼ無)」となっています。
長期にわたり勤務している場合、スキルが高いと認められた場合は交渉次第で上がる可能性もありますが、正社員のように一定期間ごとに必ず査定があるというわけではないため、基本的に昇給は難しいでしょう。

③時間の融通

正社員は勤務時間が固定となりますが、パートと派遣は時間の融通が利く場合があります。
特に、パートは短時間勤務で、子育て中の方なども多く在籍しているため理解が得られやすく、かなり融通が利く傾向にあります。
派遣の場合は、あらかじめ希望条件に入れておけば融通が利く可能性もありますが、パートよりは融通が利きにくく、派遣期間中に急に勤務時間を変更することは基本的にできません。

④キャリアアップ

キャリアアップについては、正社員のみ「〇(可能)」となっています。
勤務時間が短いパートや、一つの職場で長く働けない派遣社員ではキャリアアップはほぼできません。
管理薬剤師やさらにその上のマネジメント職を目指すなら正社員として働くようにしましょう。

⑤業務経験

求められる業務経験も雇用形態によって異なります。
長期勤務することが前提となる正社員は育成体制が整っている場合が多く、特に新卒の場合は未経験からじっくり教えてもらえます。
一方、勤務時間が短いパートとなると研修などのコストを可能な限り減らしたいため、経験ありが望ましいとされています。
最後に派遣ですが、基本的に人手が足りない職場での期間限定での勤務となり、仕事を教える余裕がない場合が多いため、即戦力が望ましいとされています。
未経験やブランクがある人を受け入れてくれる職場も0ではありませんが、ほとんどの場合即戦力を求められていると言って良いでしょう。
ただし、「即戦力」と言っても服薬指導が問題なくできる程度であればOKというところが多いので、過去に薬局での業務経験があればそこまでハードルが高いわけではありません。

Q4まとめ:
昇給&キャリアアップは正社員、時間の融通はパートに分がある

昇給&キャリアアップを求めるのであれば正社員、時間の融通が利くことを大切にしたいならパートが良いでしょう。
派遣は長期雇用もなく昇給もありませんが、短期雇用であるがゆえにさまざまな職場を経験できたり、昇給がなくても元の時給が高かったりするため、人によっては良い選択肢になります。
次のQでは、派遣は一体どんな人におすすめなのか、具体的にお答えします。

Q5.派遣薬剤師はどんな人におすすめ?

A5.子育て中の方、趣味と仕事を両立させたい方、短期間で稼ぎたい方、将来独立を考えている方などに向いています。

①子育て中の薬剤師

子育て中の薬剤師さんが正社員以外の働き方をしたいと思う場合、多くの方が時短勤務や子どもの急な体調不良に理解のあるパートを選ぶ傾向にあります。
子どもが小さいうちは確かにパートの方が向いているでしょう。しかし、子どもがある程度大きくなった場合は、派遣という働き方を選ぶのも一つの手です。

派遣は時短で勤務することは難しいですが、勤務日数を週4日などに調整することは可能です。
その上、パートより高い給料で働けるため、子育てにかかる費用を稼ぎつつ、子どものための時間や一人でゆっくりするための時間を確保することができます。
子育てが忙しく、正社員として働く余裕はないけどある程度お金も稼いでおきたいという方は、派遣として働くのがおすすめです。

②趣味や習い事と両立したい人

派遣は勤務日数を調整することができる上に、残業も原則ないため、趣味や習い事と両立できるというのもおすすめしたいポイントです。
派遣として働いている方の中には、「平日にしか希望の先生が来ない習い事に通うため」、「お店やレジャースポットが比較的混まない平日に趣味を楽しむため」に派遣を選択した方もいます。
さらに、派遣は調整次第で「夏休みを長く取る」ことも可能です。
プライベートの時間をしっかり確保したい方にはおすすめの働き方と言えるでしょう。

③短期間で集中して働きたい人

短期間で集中してお金を稼ぎ、海外に留学したり旅行へ行ったりする、といった働き方ができるのが派遣の魅力です。
留学や旅行の前に短期で働き資金を稼ぐ方や、結婚前や出産前に少しだけ働きたい方、パートナーが転勤族であるため、パートナーについて行くために派遣として働いている方もいます。
上記のように、決められた期間で集中して働きたい方には短期間でしっかり稼げる派遣は良い選択肢となるでしょう。

④将来独立を考えている人

派遣は短期間で勤務先が変わるため、さまざまな職場を経験します。
薬局によって管理システムや仕事のやり方は異なるため、勤務先が変わる度に新しい発見をすることができるでしょう。
また、さまざまなタイプの上司や同僚、医師、患者さんと出会うため、薬剤師としてだけでなく、人間として多くのことを学ぶこともできます。
貴重な経験ができることから、将来独立を考えている方にも派遣はおすすめです。

Q5まとめ:
短期間で集中して働きたい人や、家庭・プライベートを充実させたい人に向いている

派遣は短期間で集中して働き資金を稼ぎたい方や、仕事と趣味を両立したい方、子育て中の方などにおすすめです。
自分に合った日数で決められた時間だけしっかり働けるので、プライベートを充実させたい方に最適の働き方と言えるでしょう。
また、資金を貯めつつ勉強ができるため、独立を考えている方・プライベートで将来やりたいことや目標がある方にもおすすめです。

そんな薬剤師派遣は、ブランクがあったり未経験であってもできる働き方なのでしょうか。次のQでその疑問にお答えします。

Q6.未経験やブランクがある場合でも派遣薬剤師として働ける?

A6.基本的にブランクや未経験が良しとされる求人は数少ないです。

即戦力が求められることが多いですが、ブランクや未経験可の求人もあります。
派遣は人手不足を埋めるために雇われるため、即戦力が求められます。

医療の現場は常に進化しており、新薬も次々と発表されていくため、未経験はもちろん、ブランクも3年以上ある方は受け入れ先が減ってしまうことを覚悟した方が良いでしょう。
未経験やブランクがある方は、基本的に「ブランク・未経験可」と求人に記載がある薬局に応募することになります。
数は少ないですがそういった求人も存在するため、「未経験・ブランクのある自分では働けない…」と諦めずに、まずは派遣会社に求人があるかどうか確認してみましょう。
また、派遣先を選ぶ際にもポイントがあります。
未経験やブランク明けの方はまずはじっくり勉強し、仕事に慣れることが大切です。
そのため、過度に忙しいところや人員が少ないところは避けるようにしましょう。
上記の派遣先を探すためのポイントは、「忙しい時期を選ばないこと」です。
忙しくなる冬季より前に入社することで、業務に忙殺されず、少しずつ勉強しながら慣れていくことができるでしょう。
また、未経験やブランク明けの方が仕事をスムーズに進めていくためには、薬に関する最新の知識を業務外でも学んでいく必要があります。
派遣会社の方でも独自に学べる仕組みやテキストを提供している場合がありますので、そういった制度のある派遣会社を選び、学習しながら勤務できれば、スムーズに仕事ができるでしょう。

Q6まとめ:
未経験・ブランクがある人は「未経験・ブランク可」の研修制度の整った職場で働こう

未経験やブランクがある人は、しっかり求人をチェックし、忙しくなく、研修制度の整った職場を選ぶのがおすすめです。
次のQでは、薬剤師の派遣として働くためにどうすれば良いのかお答えします。

Q7.薬剤師として派遣登録をするには?

A7.自分の希望に合う派遣会社を選び登録します。

派遣会社を選ぶ際にはいくつかポイントがありますので、以下に解説していきたいと思います。

①求人数が多い派遣会社を選ぶ

求人数が少ない派遣会社だと、良い条件の求人がなかったり、希望を我慢しなければいけないケースが増えてしまいます。
自分に合った職場を見つけるためにも、選択肢(=求人数)はできるだけ多い方が良いでしょう。
求人数が多い派遣会社を探す上で一つポイントとなるのが、「求人数が多い」=「自分の希望する条件の求人数が多い」ではないということです。
派遣会社にはそれぞれ強みがあり、特定のエリアの求人を多く紹介できる会社や、子育て中の薬剤師に便利な求人が集まっている会社、スポット求人が多い会社など、さまざまな会社があります。
自分の希望する条件を洗い出し、自分の希望する求人が多い派遣会社を選ぶようにしましょう。

②福利厚生のしっかりした派遣会社を選ぶ

Q3-2でお答えした通り、派遣の福利厚生は派遣会社に準じます。
そのため、派遣会社を選ぶ際は、福利厚生がしっかり整っているか確認するようにしましょう。
確認項目としては、まず社会保険と加入条件です。
しっかりしたところでは、条件を満たせば雇用保険や健康保険に加入できるようになっています。
また、薬剤師ならではの福利厚生として、薬剤師賠償責任保険に加入しているところを選ぶと安心です。
薬剤師賠償責任保険とは、業務中に起きてしまった投薬ミスや重大な副作用に関して保障を受けられる仕組みのことで、万が一の時に役立ちます。
他にも、託児所・育児所が割引になったり、スポーツクラブやレジャー施設を割引価格で利用できる福利厚生がある場合もありますので、利用する予定のある方は確認すると良いでしょう。

③サポート体制が整っている派遣会社を選ぶ

また、派遣会社の中にはサポートに力を入れている派遣会社もあります。
サポートに力を入れている会社では、担当者が面談や初出勤時に同行してくれたり、就業後もアフターフォローとして業務上の相談に乗ってくれたり、サポートしてくれたりします。
未経験やブランクのある方、スキルアップしたい方はサポート体制にも注目して選ぶと良いでしょう。

④担当者も重要

どんなに良い派遣会社でも、担当者次第で良い仕事に就けるかどうかが変わります。
そのため、納得いく求人が紹介されなかったり、担当者が信用できないと感じたら、複数社登録するのも一つの手です。

Q7まとめ:
求人数・福利厚生・サポート体制に注目して会社を選び登録しよう

薬剤師として登録できる派遣会社は多くあり、それぞれがその会社だけの強みを持っています。
そのため、求人数や福利厚生、サポート体制などをよく確認し、自分に合った派遣会社を選ぶことが大切です。
また、派遣会社の担当者はあなたのパートナーとなる重要な存在です。
信頼できない場合は担当の変更や、他社への登録も検討するようにしましょう。
最後のQでは、登録から派遣までの流れについてお答えします。

Q8.薬剤師として派遣登録してから、実際に派遣されるまでの流れは?

A8.担当者に希望条件を伝える→希望に合った求人を紹介してもらう→職場の見学・顔合わせをする→雇用契約を結ぶ→派遣先で勤務する、という流れになります。

以下にメディウェルでの実際の流れを元に詳細を解説していきます。

①担当者に希望条件を伝える

登録後、多くの場合電話などでコンタクトがありますので、そこで希望条件を伝えます。
詳細はこの後面談を行う際に伝えることもできますが、登録時点で明確な条件や将来のビジョンがある場合は最初のうちに伝えておきましょう。
ここでのヒアリング内容を元に担当者が求人を探しますので、ここが具体的であればあるほど希望に合った求人を紹介してもらえる可能性が高くなります。

②希望に合った求人を紹介してもらう(面談)

まれに電話やメールでの紹介となることもありますが、基本的には面談という形で、対面で求人を紹介してもらいます。
対面が面倒であったり手間と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ここで対面で話し合うことにより、より将来のビジョンが鮮明になったり、当初想定していた働き方と違う働き方が自分に合っていると気づけることもあります。
理想の働き方をキャリアのプロと一緒に考えられる機会として、積極的に活用するようにしましょう。

③顔合わせ

希望する求人があれば、顔合わせをします。
担当者に希望する旨を伝えると、日程調整をしてもらえます。
顔合わせに同行してもらえる派遣会社もありますので、不安な方は同行してもらえる派遣会社を利用すると良いでしょう。

④雇用契約を結ぶ

採用となった場合、雇用契約を派遣先ではなく、派遣元の会社と結びます。
必要書類等を記入しつつ、勤務に備えましょう。

⑤派遣先で勤務する

後は派遣先で勤務するだけです。
多くの派遣会社では、就業後のアフターフォローも行っています。
勤務先では相談しづらいようなわからないこと、迷うことがあれば担当者に相談してみるのも良いでしょう。

Q8まとめ:
希望を伝え、求人を紹介してもらい、顔合わせの後勤務開始となる。手続きは派遣会社が行ってくれる

面倒な日程調整などの手続きは全て派遣会社が行ってくれるため、忙しくてもスムーズに就業まで進みます。
Q7でご紹介したサポートに力を入れている派遣会社に登録すれば、登録から勤務開始、さらには勤務開始後まで手厚いフォローが受けられます。
特に派遣が初めての方、派遣という働き方に慣れていない方は、サポート体制の充実した派遣会社を選ぶと安心です。

まとめ

最後に、8つの”Q”とその回答をおさらいしてみましょう。
Q1.薬剤師が派遣で働くメリットは?
→A1.「時給が高い」「働き方に融通が利く」「さまざまな職場を経験できる」など
Q2.薬剤師が派遣で働くデメリットは?
→A2.「勤務期間が限定される」「キャリアアップができない」など
Q3.派遣でも○○はある? 勘違いされやすい薬剤師派遣事情
Q3-1.派遣の時給が高いのはなぜ?
→A3-1.人手不足の薬局に臨時で雇われるため
Q3-2.派遣でも福利厚生を受けられる?
→A3-2.派遣会社の規定に準じて受けることができる
Q3-3.派遣切りにあうことはある?
→A3-3.契約期間中に契約が突然終了することはない。契約更新されない場合はあるが、すぐに次の職場を紹介してもらえる
Q3-4.正社員登用はある?
→A3-4.派遣勤務中に声がかかり正社員登用される可能性はある
Q4.薬剤師の正社員と派遣とパートの違いは?
→A4.正社員と派遣とパートでは、雇用期間や昇給の有無、求められる業務経験などが異なる
Q5.派遣薬剤師はどんな人におすすめ?
→A5.子育て中の方、趣味と仕事を両立させたい方、短期間で稼ぎたい方、将来独立を考えている方などに向いている
Q6.未経験やブランクがある場合でも派遣薬剤師として働ける?
→A6. 基本的にブランクや未経験が良しとされる求人は数少ない即戦力が求められることが多いが、ブランクや未経験可の求人もある
Q7.薬剤師として派遣登録をするには?
→A7.自分の希望に合う派遣会社を選び登録する
Q8.薬剤師として派遣登録してから、実際に派遣されるまでの流れは?
→A8.コンサルタントに希望条件を伝える→希望に合った求人を紹介してもらう→職場の見学・顔合わせをする→雇用契約を結ぶ→派遣先で勤務する

派遣というと、職場を短期間で転々とする「不安定な働き方」というイメージがあったかもしれませんが、実際にはメリットも多く、仕事が途切れることも滅多にない、魅力的な勤務形態の一つです。
また、職場が変わるたびにさまざまな職場のシステムややり方を経験でき、多くの患者さんと接することのできるやりがいのある働き方でもあります。
実際に派遣で働いたことのある方の声は「薬剤師137人に聞きました!~アンケートから見る、派遣に向いている人はこんな人!」でもご紹介しています。
Q5でご紹介したようなおすすめの方はもちろん、本記事を読んで少しでも魅力を感じた方は、今後の働き方の選択肢の一つとして「派遣」をぜひ一度検討してみてください。

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この記事を書いた人

薬プレッソ編集部

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薬剤師のみなさんが仕事でもプライベートでも、もっと素敵な毎日を送れるような情報を日々発信しています。

「薬プレッソ」の「プレッソ」はコーヒーの「エスプレッソ」に由来します。エスプレッソの「あなただけに」と「抽出された」という意味を込め、薬剤師の方に厳選された特別な情報をお届けします。

「プレッソ」にはイタリア語で「すぐそばに」という意味もあります。編集部一同、薬剤師のみなさんと伴走しながら、みなさんの「もっといい人生、ちょっといい毎日」のために「ちょっといいメディア」にしていきたいと思っています。

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