もっと稼ぎたい男性薬剤師に伝えたい、「年収アップを実現する3つの方法」とは? – 薬プレッソ

もっと稼ぎたい男性薬剤師に伝えたい、「年収アップを実現する3つの方法」とは?

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安定はしているが収入面での伸びしろに乏しいのが薬剤師という職業かもしれません。今回は男性の薬剤師にご検討いただきたい、多少のリスクと挑戦を前提とした年収アップ方法をご紹介致します。是非ご一読くださいませ。

薬剤師の年収、ホントのところは?

薬剤師の平均年収がどれくらいか、調べてみたことはありますか?
平成29年に実施された第21回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告によると、薬剤師の平均年収は給与と賞与を合わせて約502万円保険薬局勤務の場合)。
その他の調査結果を見てみても、大体500万円~550万円程が相場であるようです。
しかし、インターネットの情報は一概に正確とは言えません。データはあくまでも「全国の薬剤師の平均年収」です。地域ごとの給与相場により、これより高い場合もあれば低い場合もあるでしょう。また、こうした統計でわかるのは、都道府県別での給与相場くらいまでであり、市町村単位となると、データ自体が存在していない事が多いです。地域の薬局や医療機関事情に精通した紹介会社のコンサルタントでもない限り、まずわかりません。

一方で、薬剤師が現実的に望める年収の上限については、地域関係なく存在すると言ってもいいでしょう。調剤や臨床の現場で勤務する限り、年収が800万円を超えることは極めて稀です。そう言う意味では、安定はしているが収入面での伸びしろに乏しいのが薬剤師という職業かもしれません。家庭の大黒柱として今後出費の増大が見込まれる男性の方ですと、少し将来が不安な方もいらっしゃるのでは?
しかし、薬剤師としてステップアップしながら、年収の天井を打破していく方法がないわけではありません。今回は男性の方を主な対象に、高年収を実現できるかもしれない3つの方法をご紹介したいと思います。

男性薬剤師が高年収を実現させる3つの方法

1.大手調剤薬局の組織で出世する

1つ目の方法は、大手調剤薬局で出世、責任の伴うポジション、役職に従事することです。
大手企業に勤める事のメリットの1つは、組織の階段を登っていける事です。臨床現場の薬剤師としてのステップアップがある程度行き詰まったとしても、現場を離れ、その経験をベースに企業内の役職者として経営に貢献できるようになると、現場の薬剤師を大きく上回る収入が視野に入ってきます。
実際に、柔軟なキャリアパスを実現できる制度を整えている大手企業は多く、実力と意欲次第では、薬剤師資格をベースに大きくキャリアアップすることが可能です。

ただし、こうしたキャリアアップは、薬剤師としての臨床の現場から遠ざかることも意味します。最終的に「自分が人生を通じて実現したいことは何か」を、しっかり考えた上で決断する必要があります。
また、組織の中でステップアップを目指すということは、自分の人生とその法人の成長が、ある意味”運命共同体”といっても過言ではありません。
したがって、ここで重要になってくるのは、自分の人生を預ける企業をいかにして見極めるかということです。さしあたり、以下の3つのポイントで企業をチェックすることをお勧めします。

1. 法人としての成長性
2. 給与テーブル
3. 役職者の平均年齢

ただし、これらのポイントを見極めるには、ある程度の時間と労力、さらに一定以上の専門的な見地が求められます。企業選びに失敗しないためには、客観的なアドバイスや企業についての査定をプロのコンサルタントに依頼するのも一つの手です。

ちなみに、今回は主に男性の読者に向けて書いておりますが、大手調剤薬局の中には多くの女性役職者を輩出している企業もあります。女性薬剤師の方でこうしたキャリアにチャレンジしたい方は、是非情報収集してみてはいかがでしょう?

2.独立する

独立し、一国一城の主を目指すというのも、薬剤師としての年収上限を突破する1つの方法です。経営者という立場はリスクも伴いますが、努力次第で収入は青天井です。
しかし、全国にある薬局の数はコンビニエンスストアの数よりも多いと言われており、激しい競争の中生き残ることは簡単ではありません。覚悟や判断力が問われる場面も多いため、経営の知識や経験なくして一歩を踏み出すのは困難と言えるでしょう。

そこでご活用いただきたいのが、一定以上の規模の法人で整備されていることが多い「独立支援制度」です。こういった制度がある法人で実績と経験を積み、開業後も経営が安定するまで支援を受けながらキャリアを築いていくというのは、独立に伴うリスクを最小限に出来る良い選択肢と言えるでしょう。

ただし、こういった独立支援制度の実態は法人によりけりです。形式上制度は存在するものの、実績としての独立件数はゼロというところもあります。また、完全な独立なのか、フランチャイズなど大手グループに属する形にするのかも、独立後のあり方に大きな違いが出るでしょう。

独立した薬剤師がどれだけ成功しているかを知るために活用すべきなのが、紹介会社のコンサルタントです。コンサルタントに調査を依頼すれば、個人では入手できないような情報も手間をかけずに得ることができます。また、調査結果に不満がある場合は、複数の会社に同じ依頼をかけて、それらの調査結果を比較検討してみるのもお勧めです。複数社からの情報を得ることによって、限りなく実態に近い情報を入手することができるでしょう。

3.人材が不足している中小の薬局に転職する

短期的に年収を上げるには、実は「中小の薬局」がねらい目です。

薬剤師と言えども市場経済に組み込まれている以上、給与は需要と供給に大きく左右されます。つまり、需要が多いところ、薬剤師が不足しているところであれば、年収について交渉できる余地が大きくなるということです。
また、この場合狙うのは大企業ではなく、中小企業がお勧めです。
大企業などの、きちんとした給与テーブルが整備されている薬局だと、どうしても中途で新しく入った人間に、その法人の水準を大きく上回る給与を支払うことは難しくなりがちです。しかし、中小企業であれば、経営者や役職者の裁量次第で柔軟な対応をしてもらえる可能性があります。この方法に関しては、男女問わずある程度キャリアを積んだ方であるならば、検討してみても良いでしょう。
ただし、明確な給与テーブルが存在しないということは、自分の市場価値や適正年収を、根拠を踏まえて自分で主張し、交渉を通じて年収を勝ち取っていかなければいけないということでもあります。

実際に自分がこれから働くかもしれない法人の経営者とこうした生々しい話をするのは気が引ける方もいるでしょうし、入職後の人間関係を心配される方もいるでしょう。こういう時こそ、紹介会社の使い時です。

紹介会社のコンサルタントとは、あなたのエージェント、つまり代理人です。
あなたは希望する金額や待遇をコンサルタントに伝え、それが現実的に交渉可能な範囲なのかどうかの助言を受けた上で、興味を持った法人に対してそうした交渉を依頼するだけで良いのです。交渉やリサーチは、すべて紹介会社のコンサルタントが代行してくれます。

コンサルタントの能力や熱意は、会社や個人によって個人差があるため、相談をしているコンサルタントに対して少しでも不満がある場合は、別の会社に相談するという選択肢も考慮すべきです。
ただし、同時に複数の紹介会社を利用した場合、同じ薬局に複数の紹介会社からあなたについての情報提供と交渉が行われる可能性があります。こうしたことが起きてしまうと事態は混乱しますし、あなた自身についても悪印象を持たれる可能性が非常に高いため、注意が必要です。それぞれの紹介会社が今どの法人に対してアクションをかけているのか、きちんとコミュニケーションを取りながら把握しつつ、転職活動を進めていくようにしましょう。

自分に合った方法を選択しよう

いかがでしたでしょうか? 今回はそれなりのリスクと挑戦を前提とした、お勧めの年収アップ方法をご紹介致しました。年収をアップさせるにはさまざまな方法がありますが、自分に合ったものを選択し、それに合わせたアクションを取っていくようにしましょう。
また、どの方法を選択するべきかわからない場合や、それぞれの方法の詳細を知りたい場合は、プロのコンサルタントに相談するのも一つの手です。特に今回ご紹介したような方法は、それなりのリスクが伴う選択肢です。年収は納得のいくキャリアを歩むうえで非常に大切な要素ではありますが、それが全てではないはずです。知識があり、親身になってくれるコンサルタントに、まずは自分の思いや希望する年収を伝えてみましょう。プロの第三者としての客観的なアドバイスをもらった上で、本当にあなたにとって納得のいくキャリアは何なのか、一緒に考えてみてはいかがでしょうか?

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薬プレッソ編集部

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