薬剤師の働き方 地方で働くメリット&デメリット

薬剤師の地方の求人は好待遇だと耳にしたことはありませんか?そのため、地方で働くことに興味を持っている薬剤師さんは結構いるのではないでしょうか。
しかし実際に地方で働いている人の情報は少なく、求人を見ているだけでは地方での薬剤師がどのような働き方をしているのか、イメージしにくいですよね。

より良い条件で働きたいと思っていても、情報不足で地方で働くことに不安を感じたままではその先の一歩がなかなか踏み出せないものです。

この記事では、情報が少なく、あまりよく知られていない地方で働く薬剤師の実状を紹介していきます。地方で働くメリットとデメリットを具体的に知ることで、実際に地方に就職・転職してやっていけるのか見極めることができるでしょう。

興味のある方はぜひ参考にしてください。

1. 地方の求人は何故高収入なのか?

薬剤師の勤務先として、地方よりも都市部の薬局に人気が集中します。
このようにあまり人が集まらないのは、交通の便が悪く車が必要であることや、都会に比べて娯楽が少ないことなどが原因です。

このように地方の薬局は、働き手の確保が難しい状況にあります。特に僻地の薬局や、薬剤師資格取得者の少ない薬学部のない都道府県の薬局での薬剤師不足は深刻です。地方の薬局では、薬局の存続をかけて働き手を探しています。

ただし地方であっても移住先としての人気が高い沖縄などは行きたがる人が多いため、高収入でない傾向にあります。また地方でも病院は薬剤師の就職先として人気があり、給与は都市部と比較しても特に高額ではありません。

全国でチェーン展開しているような大手の薬局も、例外にあたります。
大手の薬局はブランド力があり、それだけで集客ができます。また教育に力を入れていたり、キャリアアップできることを売りにしたりしているので、新卒の薬剤師を中心に人気があります。全国チェーンの大手薬局では年収は基本的に一律です。ですから、好待遇を目指して地方への就職を考えている人には不向きな職場です。

大手の薬局では、地方であっても集客力があるので忙しい場合もあります。休憩が取れなかったり、週末も勤務せざるを得なかったりするなど多忙なこともあるでしょう。
これでは前の職場で働いていた時よりも地方の薬局に転職した後の方が忙しかった、ということになりかねません。

地方で高収入の職場を見つけたい方は職場選びに注意が必要です。高収入なのは薬剤師の獲得に苦労している地域に密着した中小薬局に多いと言われています。

2. 地方で働くメリット

 

次に地方で薬剤師として働くメリットを確認していきましょう。
地方で働くとどのような利点があるのでしょうか?

2-1. 好待遇な求人が多数

地方の薬局で勤務すると、都市部の薬局では考えられないほど好待遇である場合があります。

具体的には地方の薬局の年収は基本的に600万以上と言われています。都心部の一般的な薬局で働く薬剤師の年収と比較すると100万円以上高いところがほとんどです。

また引っ越し費用を立て替えてくれたり、社宅を借り上げてくれたりする会社もあります。中には車、家電製品の購入費を出してくれるケースもあるようです。

お金を貯める目的で地方での勤務を考えている人には至れり尽くせりの待遇ですね。

2-2. 患者さんと深く関われる

地域に密着し、患者さんと深く関われることも、地方の薬局に勤務する魅力の一つです。

多くの地方都市ではお年寄りが多く交通機関もあまり発達していないことから、都市部よりも在宅医療や訪問看護のニーズがあります。薬剤師として働く人は、地域の住民から頼りにされ、患者さんから健康の相談を受けることもあるかもしれません。

地方の薬局で勤めると都会の薬局ではできないような経験を積むこともできます。

やりがいのある仕事を探している方や、アットホームな職場で働きたいと考えている方は、地方の薬局も勤務先の候補に入れてみてはいかがでしょうか。

2-3. 趣味が充実する

自然が豊富な環境で暮らすことで、地方ならではの趣味を充実させることができます。

サーフィンやダイビングが趣味だという方が海沿いのエリアを就職先に選んだり、温泉が好きな方が温泉のある地方に就職したりするケースもあります。スキーやスノーボードが好きな方は東北地方や北海道での勤務はいかがでしょうか。

地方勤務を選ぶことで、プライベートを充実させている薬剤師さんもいます。仕事と同じくらい大切なのがプライベートの時間。プライベートもエンジョイしながら好待遇で働けるとしたら、言うことなしですよね。他には釣りや天体観測などアウトドア系の趣味を持っている方も、地方での就職が向いているかもしれません。

3. 地方で働くデメリット

地方で働くことを考えるなら、デメリットについてもきちんと把握しておく必要があります。

地方で働くことにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?順を追ってみていきましょう。

3-1. 都市部と比較すると生活面が不便

都会での生活が長い薬剤師さんが地方で働くようになると、まず生活面の不便さに直面します。田舎ではコンビニ、スーパーなど買い物をする場所や、郵便局、銀行など日常生活に不可欠な施設が近所にない場合が多く、基本的に車が必要になります。

また親戚や知り合いがその土地にいない方は、人間関係の構築はゼロからのスタートとなります。

このように知らない土地に一人で住むとなると生活面、人間関係の面などで最初は苦労するでしょう。

3-2. キャリアアップがしにくい

地方の中小の薬局では都心部ほど教育面が充実していないことが多く、新卒の薬剤師さんではキャリアアップが難しい面があります。
その点、地方でも大手の薬局チェーンであれば、研修制度があり、技術や知識を身に付けることができるでしょう。

教育制度がしっかりしている薬局で働きたいと考える新卒の方には、地方の中小薬局は魅力が薄く感じられるでしょう。

また首都圏など都会の薬局では採用試験などで競争が起こりやすく、少しでも能力を上げて採用につなげようと切磋琢磨します。その一方、地方での競争は少なく、現状維持に甘んじてしまいがちです。

ただし、これらは自分の気の持ち方次第です。地方で働いていても、認定薬剤師・専門薬剤師資格を目標にしてみるなど、スキルアップすることはもちろん可能です。

4. 地方へ就職する際に気を付けたいこと

地方で働こうと決断し就職する前に、気を付けておくべきことはどんなことでしょうか。

4-1. 事前の下見を怠らない

地方に限らず、後悔のない仕事先を探すためには事前の下見が必須です。

現在、インターネットを使えばどこにいても就職先・転職先が探せるようになりました。薬剤師不足に悩む地方の薬局の中には、電話での面接だけで採用が決定してしまうこともあるそうです。

しかしながら、今後しばらくは過ごす場所です。決断する前に少なくとも一度は現地に足を運び、実際のイメージを掴んでおきたいですね。

4-1-1. 職場や生活環境はどうか?

まず地方に就職する前に知っておきたいことは、職場や周囲の生活環境です。

事前に情報収集することは大切です。しかし情報としてある程度把握していても、実際に行ってみると思っていたより僻地であったなど自分の想像と違うケースもあります。

駅からの所要時間などを実際に計ってみるなどし、本当にそこで暮らしていけるのか、再検討してみましょう。

交通の便なども調べておくとよいでしょう。また冬場に寒くなる地方でマイカー通勤する予定の方は、積雪量にも注意が必要です。

4-1-2. 実際の給与や雇用形態はどうか?

就職するにあたっては、求人に載っている給与や雇用条件は実際のものと合致しているか確認することが大切です。
「面接時には他の薬剤師がいると聞かされていたのに、働き始めた時にはすでにその薬剤師は辞めていて、実は一人薬剤師だった」というような話をよく聞きます。実際に働く薬剤師の人数には注意が必要です。

また高給を謳っていても、初任給だけが高くその後の昇給がない場合があります。もしくは、高いのは時給だけでその他の手当やボーナスなどが支給されないケースもあります。給与面についても質問してみましょう。

住んでいる人口が少なくても田舎では高齢化が進んでいることが多く、患者さんが多い場合もあります。田舎だからといって、仕事が少ないことはあまりないようです。
実際に働き始めたら、思っていたより仕事量が多く残業続きだったということにならないように事前に調べておきましょう。

地方で長期間働くことを不安に感じる方は、短期間、派遣薬剤師として働くのはいかがでしょうか。派遣だと正社員より給与がいいことが多く、短期間でしっかり稼げるのでおすすめです。

反対に、長期で働くことを考えている人は面接を複数回するなどし、徹底的に疑問を解消してから最終決定を下すようにしましょう。

4-2. 別の土地で生活していくために

地方での就職を決め、いよいよ新しい土地で生活が始まります。
別の土地での暮らしを満喫するためにはどんなことに気を配ればいいのでしょうか?

4-2-1. その土地の楽しみ方を知る

気軽に飲みに行ったり遊んだりできる友達が周りにいないと、ストレス解消がなかなかできないものです。地元の行事などに積極的に参加し、知り合いや友人を作るようにしましょう。

田舎の生活を楽しむため、趣味を見つけることも大切です。田舎には都会にない大自然があります。これを機に、アウトドアなど新しい趣味を見つけて新生活をエンジョイしてみてはいかがでしょうか。

4-2-2. 近所づきあいや風土を大切にする

田舎の生活では、都会よりも近所付き合いを大切にする傾向があります。

習慣や風習を知るなど、その土地になじむ努力をすると周囲から受け入れてもらいやすくなるでしょう。患者さんと心を通じ合わせ信頼関係を得るためには、多少の努力が必要です。

田舎の暮らしには都会にはない特有の付き合い方があります。地元のイベントなどに積極的に顔を出すようにし、なるべく早く溶け込めるようにしましょう。

全く知らない土地で暮らすのは誰でも不安なもの。地方の仕事先を選ぶ時は、実家や親戚の家から近いなど、なにかしら自分にゆかりのある場所を選ぶといいと思います。何かあった時に実家や親戚を頼れると思うと、安心感がありますよね。

5. おわりに

地方で働くことへのイメージはできましたか?
地方への就職・転職は、メリットもあればデメリットもあるので、決断するにはじっくりと考える時間が必要です。

地方の中小薬局は薬剤師としての能力を必要としています。お互いの求める条件がマッチすれば、地方への就職・転職は双方にとってうれしい結果となるでしょう。

納得のいく就職・転職をぜひ実現してくださいね。

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