宮城県の薬剤師事情と生活環境について

1.宮城県の生活情報

〈東京方面とのアクセスの良さや物価の面で生活がしやすく、薬局数は全国平均以上〉

宮城県は東北地方最大の都市・仙台市を抱え、東北新幹線開業以降東京方面からのアクセスが非常に良くなっています。
総務省統計局の調査では、消費者物価地域差指数は98.3で都道府県別では高い方から35位、食品に限れば97.6と同38位であり、都道府県の中では「物価の安さが魅力の県」です。
第6次宮城県地域医療計画作成時の平成22年調査で、県内の薬局数は1,095ヶ所で薬剤師数は4,874人、人口10万人比では薬局数46.6ヶ所で薬剤師数207.6人であり、人口10万人比で薬局数は全国平均以上ですが薬剤師数は全国平均よりやや少ないです。また薬局の約50%、薬剤師の約62%が県庁所在地の仙台市に集中しています。

2.宮城県の子育て環境

〈気候が良く、学業の面、スポーツの面どちらにおいても幼少期からの育成環境が整っている〉

気候面では冬でも仙台市東部等の太平洋沿岸部に限れば積雪量も少なく、また気象庁の1981年~2010年間の統計での仙台市の平均最高気温は夏の7月が25.7度、8月が27.9度と暑さもほどほど、また真夏日と真冬日の合計が全国最少の県庁所在地で、生活しやすい気候です。
その気候の良さから「杜の都」の愛称で有名な仙台市は、一方で「学都」とも称されます。江戸時代設立の伊達藩の藩校「養賢堂」や、明治時代設立の「旧制第二高等学校/東北帝国大学」が、学都の基となりました。
現在の宮城県も上記各学校の後身にあたる国立総合大学「東北大学」を筆頭に、薬学、工学、教育、福祉、水産等の個別の専門分野の人材育成を行う各大学や高等専門学校があり、多様な高等教育機関が仙台市を中心とした宮城県内に存在します。
このように宮城県には古くから学業の環境が充実している一方で、近年はスポーツも環境が充実しつつあります。県内にNPB「東北楽天」、Jリーグ「ベガルタ仙台」、なでしこリーグ「ベガルタ仙台レディース」、2016年開始のバスケットボール「Bリーグ」に所属が決定した「仙台89ERS」等のプロスポーツチームの本拠地を抱え、更に国際基準のサーキットを持つ「スポーツランドSUGO」などスポーツ資源に富んでいます。そのために各スポーツのジュニア世代以降の育成環境も整い、例えばサッカーの香川真司選手やフィギュアスケートの羽生結弦選手の世界での活躍は、宮城県内のジュニア世代のスポーツ選手育成環境の良さを示す好例です。
このように宮城県には、学業、スポーツいずれの面でも子育てを行うにあたり恵まれた環境があります。

3.宮城県の医療に関する資源

〈県の方針として在宅医療体制に関わる他業種連係に薬剤師も参画することが期待される〉

宮城県の医療資源は第6次宮城県地域医療計画によれば、県内の病院は146ヶ所、一般診療所は1,589ヶ所です。傾向としては人口が多い仙台周辺地区に一般診療所の約70%が集中する現状があります。県内の診察科の割合は、多い順に病院では内科が82.2%、外科が52.1%、整形外科が47.3%、一般診療所では内科が62.3%、消化器内科が22.2%、小児科が21.4%です。また県内の人口10万人あたりでの医師数は222.9人、であり、全国平均の医師数から約8人の不足が見られます。また在宅医療に関する保健福祉関連の施設では、老人デイサービスセンターが621ヶ所、特別養護老人ホームが134ヶ所存在しています。
宮城県は本医療計画の在宅医療の項目にて、「県内すべての地域で在宅医療サービスの提供が24時間可能となる体制」や「医療、介護の多職種連携にて在宅療養者及び家族が安心して療養できるよう、『みやぎ高齢者元気プラン』との整合性を図りつつ在宅医療提供体制」の構築を施策目標としています。その中で患者の処方薬を担当する薬剤師も、多職種連携の中の1職種として在宅医療体制の一端を担うことが期待されています。

4. 宮城県の薬剤師の環境

〈県民への活発な薬事の啓発活動が行え、また大学等研究機関のバックアップも見込める〉

宮城県には薬剤師資格保有者対象の「宮城県薬剤師会」と、宮城県内の病院、診療所、介護保険施設に勤務する薬剤師対象の「宮城県病院薬剤師会」があり、それぞれが薬学実務に関する研修会や実習会を開催する他、毎年「みやぎ薬剤師学術研究会」を共催するなど協力して薬剤師の教育を行っています。また宮城県薬剤師協会では事業として「会営薬局」を開設する他、一般の薬剤師業務以外に、医薬品計画的試験検査やその他の衛生試験等を行う「医薬品試験センター」、及び県民の身近にある薬をはじめ健康食品や化粧品等の相談業務を行う「薬事情報センター」を運営して、薬を通じて県民の健康な生活への寄与や、医薬品の適正な使用等の医療貢献に関する事業等を行っています。
さらに県の禁煙取組に対して、薬剤師が禁煙指導に重要な役割を果たしています。特に副流煙による家族や周囲の人々への被害を防止するために、県では喫煙を「ニコチンという薬物への依存症」という病気と考え、薬剤師が主導する科学的な禁煙指導に力を注いでいます。
宮城県内には2つの薬剤師養成大学があり、強力なバックアップが望める点が薬剤師の皆様の安心材料になります。更に今後県内に医学部が新設され、大手薬局の県内への出店の計画がある宮城県は、薬剤師の皆様の需要が数多く見込めます。

5. 宮城県と薬剤師

〈医薬分業が全国的に見ても進んでいて、医療での薬剤師の役割が重要でやり甲斐があり〉

現在、国の医療行政の元で医薬分業政策が進んでいますが、公益社団法人日本薬剤師会の調査によれば「平成26年度の宮城県の医薬分業率」は78.5%と、同年の全国平均の68.7%よりも10ポイント程度高い水準となっていて、さらに都道府県毎の比較でも「医薬分業率第4位の高さ」と宮城県の医薬分業は日本国内でも先進です。このような宮城県で薬剤師として働くことは、薬物治療での有効性や安全性の確保、及び薬剤費の適正化等において重要な役割を担うことになるとともに、全国に向けて「自らが考案した医薬分業の構築モデルケース」を発信することが可能で、やり甲斐に満ちて働くことが可能でしょう。

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